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牛歩庵―鍼灸師・中国語医療通訳/翻訳者のblog

「鍼灸はなんで効くの!?」「ツボって何?」

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道具のはなし・鍼(3) 鍼は使い捨て

よく「鍼は使い捨てですか?」という質問を受けます。

今ではほとんどの治療院で使い捨て(カタカナで「ディスポーザブル」といいます)の鍼が使われています。
もちろん、私も使い捨ての鍼を使っています。
IMG_1034.jpg
一本ずつ鍼管つきでパックされているもの、複数本まとめてパックされているものなどがあります。手前の短い鍼は顔用のものです。

使用した鍼はすぐに専用のケースに廃棄して、医療廃棄物として業者さんに引き取ってもらいますので、他の患者さんに使うことはありません。

また、病院で使用する注射針は液体を注入するために筒状になっています。ちょうど日本刀で袈裟斬りにした竹のような形状をしています。

一方、鍼灸治療ではもちろん液体を注入することはありません(たまに「何か薬を注射するのですか?」と質問されますが…)。その分細く注射針よりも細くできています。

ちなみに、世界一の職人として有名な岡野工業の岡野雅行氏が開発した「痛くない注射針」の直径は0.2ミリ、私が普段使用する鍼は0.16ミリ(1番)です。

つまり、鍼灸の鍼は理屈上、「『痛くない注射針』より痛くない」のです(正しく打てばの話ですが)。

注射針で針刺し事故などがあると危険なのは、内部に血液などが残っている可能性が高いからです。

空洞がなく、注射針より細い鍼灸用の鍼は、相対的に感染性物質が残りにくい構造となっています。

もちろん、リスクがあることには変わりありませんので、私たち施術者も、治療に使用した鍼の取り扱いには細心の注意を払わなければなりません。


(遠見書房 2012年 税込2,100円)

反応点治療の考え方、治療法、自宅でのケアが学べる書籍です。

出版社のサイトでまえがきを読むことができます
 

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プロフィール

HN:
岡本悠馬
性別:
男性
職業:
鍼灸師・中国語翻訳者/医療通訳・講師
自己紹介:
神戸市須磨区妙法寺・南天はり灸治療院の院長・中国語翻訳者です。
2007年~2009年まで在外公館派遣員として中国上海に勤務。現在は翻訳者として活動しています。鍼灸では神経生理学に基づく治療を行います。反応点治療研究会所属。神戸市外国語大学非常勤講師。

手がけたもの:政治、軍事、経済、医薬、ソフトウェア取扱説明書、料理、紀行文、芸術展パンフレット、観光案内、中国語学習教材、古文(唐詩・宋詞など)、現代小説等。

メールアドレス:
okamotoyum★gmail.com(★を@に変えて送信)

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