今年度から母校の大学で非常勤講師として、第2外国語の中国語を教えることになった。
「ことになった」というのは、本当に「ことになった」としかい言いようのない経緯によるからである。
本当に、縁というのは不思議だ。
ただでさえ専攻言語の勉強に忙しい外大生、第2外国語までしっかり習得するのはなかなか大変である。
自分の学生時代を振り返ってみると、第2外国語の授業は実にいい加減にやっていたので、今思うと先生方には大変申し訳ない気持ちがする。
第2外国語とはいえ、何かの拍子で、その言語のプロになってしまう人だっている。
私の敬愛するある先生も、第2外国語で中国語を始めて、今では世界的に活躍されている研究者である。
結構な苦労をされて、中国語を身につけられたというお話を伺っている。
でも、大多数の人にとって、第2外国語は「ああ、そんな言語もやってたな…」という、思い出の中の存在と化していくものだろう。
甘い授業をするつもりはないが、少しでも「楽しかったな」と思い返してもらえるような授業にしたい。
欲を言えば、専攻言語の学習にも生かしてもらえるような話ができればと思っている。
まったくのゼロから勉強する人がほとんどだと思うので、私もその不安な気持ちを追体験するべく、自分でも新たにある言語の学習を始めることにした。
いわゆる「マイナー言語」に属するものかもしれないが、日本に大きな影響を与えた国の言葉だ。どこの外大にも専攻はない。
不安を抱えた一学習者としての気持ちを抱きつつ、学生たちと言葉を学ぶ楽しさを分かち合うことができればいいなと思っている。
[2回]
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