西宮市で開催された医療通訳研究会(MEDINT)の医療講座に参加してきました。
今回のテーマは「総合診療」でした。
体調が悪くなったときに最初に駆け込む「ホームドクター」として初期診断のコツ、重要注意事項など、短い時間でしたが今後の勉強のヒントになる事柄が満載でした。
私は初めての受講でしたが、講師の松本先生は、一方的な講義ではなく、
参加者との掛け合いの中でレクチャーを展開していくというスタイルでした。
スライドに映し出される患者さんの症状を見て、質問するべき事柄、予想される疾病などの質問が次々に飛び、ぼんやりすることなく二時間を過ごすことができました。
このような研修会は知識を得る、今後の学習のヒントをつかむ、ということ以外にも、様々なバックグラウンドを持つ方たちとの交流があるのが魅力です。
冒頭で受講者一人一人の自己紹介がありましたが、
看護師、通訳ガイド、会議通訳者、刑務所で通訳をされていた方、公共団体勤務の方などがおり、ひとりひとりにじっくりお話を伺ってみたいくらいです。
専門言語も英語、スペイン語、中国語、ポルトガル語、ベトナム語など、実に多様で、中国語だけの世界に留まっていてはもったいないなと感じた次第でした。
今回のテーマ「総合診療」ですが、
鍼灸師の専門は一般に肩こり、腰痛だと思われがちです。
実は整形外科的疾患以外にも、さまざまな症状に悩まされる患者さんが治療院にいらっしゃいます。
特に私が行っている反応点治療は、肩こり、腰下肢痛などから、それを引き起こす内臓疾患を指先感覚によって見つけ出して治療することを得意としていますので、各種疾患に対するホームドクター的な役割が求められることとなります。
しかも治療の際には一時間つきっきりということもありますから、その間に患者さんから発せられる様々な質問に対しても、説得力ある説明をすることが求められます。
師からもいつも言われていることですが、実感のこもった言葉をかけるためには、
教科書の丸暗記ではいけない、他人の受け売りではいけない、
色々な現場で自らの血肉にした知識(まさに「血識」)が求められるのだと思います。
[0回]
PR
http://shinq.blog.shinobi.jp/Entry/76/医療通訳研究会(MEDINT)に参加してきました