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牛歩庵―鍼灸師・中国語医療通訳/翻訳者のblog

「鍼灸はなんで効くの!?」「ツボって何?」

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研修鍼灸師になりました

昨日、私の師匠から特命が下り、今年一年間、母校の付属治療院で研修生として治療をすることが決まりました。

週一回、夜間部の治療に入り、昨年一年間診させて頂いた患者さんを再び担当することになります。

治療だけでなく、院全体の流れ、後輩への指導、説明などにもプロとしての責任が問われます。

「全体の流れを見る」というのは、今日も別の方から突きつけられたテーマです。

限られた時間の中で、どれだけ成果が出せるでしょうか。楽しみです。

一年間、師の薫陶を受けることができますので、ありったけを吸収してやろうと思います。


それでは、治療室でお会いしましょう。

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技術とは魔法ではなく

臨床実習に新しい患者さんが二人見えられました。

実際に鍼を打ちながら、触診でわかる体の状態をお伝えし、治療方法について説明していきます。

内臓の炎症が、脊髄反射を介して筋肉を緊張させ、痛みが生じる。

つまり、神経というケーブルによって各内臓と脊髄はつながっていて、さらに脊髄から筋肉や皮膚にまでつながっています。

つまり、内臓の不調は神経というケーブルを通して、表皮に現れます。治療のポイント、重症度はすべて皮膚に「書いて」あります。

私たちはそれを読み取って、適切な刺激を加えることで、体を治癒に向かわせます。

大まかにこのように説明すると、患者さんはびっくりして、

「すごいですねえ!そんなことができるんですねえ!」とおっしゃって頂きます。

実際に鍼を受けられた方は「楽になった」と言ってニコニコと帰っていかれます。
なんだか名人になったようで悪い気分ではありませんが、訓練すれば誰でも身につけられる「技術」に過ぎません。点字が読めるのと同じようなものでしょうか。

同じことがちょうど今読んでいる司馬遼太郎の小説『花神』に書いてあり、驚きました。シンクロニシティですね。
蘭学者として西洋の医学を学び、後に大量の兵書を訳して倒幕軍の総司令官となる大村益次郎の生涯を描いたものです。
「医」と「翻訳」という、私の人生における二大テーマが取り上げられた小説で、不思議なシンパシーを感じるのです。(人間としてのスケールはずいぶん違いますが…)

主人公の村田蔵六(のちの大村益次郎)が蒸気船の製造を命じられ、製造法の書かれた洋書と、地元の職人の腕だけを頼りにこのビッグプロジェクトに取り組みます。
晴れて船は完成しますが、実際に動く様に驚嘆し、誉めそやす殿様たちに向かって、蔵六は冷ややかに言い放ちます。

「あたり前のところまで持ってゆくのが技術というものです」

メカニズムのいまだ明らかでない鍼灸というものを扱うからこそ、「名人」「ゴッドハンド」のような言葉に逃げ込まず、誰にでもわかる言葉で患者さんに説明し、誰にでもできる方法を次代へ伝えていくことが私たちの役目ではないかと思います。

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発表

10月の合宿で発表をすることになりました。

テーマは緑内障の治療になる予定。

カルテの見直し、調べ物が楽しくなりそうです。

せっかくのチャンス、いいものを作りたい。

改めて自分の知識、鍼治療の有効性について整理する機会にしたいと思います。

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透明人間を目指す

健康な状態というのは、体が体として認識されず、まるで自分の体が周りの空気と溶け合ったかのような解放感にあることではないでしょうか。

健康な人が歩くとき、足は足として認識されません。「歩きたい」という意志だけで体が前へ運ばれていきます。

何らかの問題をかかえると、途端に足は片側10kg、計20kgの長い棒に変わります。

体から問題が消えると、今まで自分に向けられていた意識が外へ向きます。他の人を思いやる余裕も生まれ、何かに打ち込むこともできる。

「健康づくり」とは、自分の体を見えなくして、世界に目を向けるための過程といえるのではないでしょうか。

 

しかし、ご存じの通り私たちの置かれた環境は、この体を自由なままで放っておいてはくれません。

 

細菌、ウイルス、ストレス、タバコや自動車で汚れた空気、などなど、いろいろな「病気の元」が侵入し、体は戦いを強いられています。病気との戦いそのものは私たちの知らないところで自動制御で行われていますが、当然その分体の注意はそちらに向かっています。

 

パソコンのウィルスソフトが起動してウィルスを駆逐している状態をイメージしていただけるとわかりやすいと思います。

 

バックグラウンドでなにやらカリカリと動いて、問題は解決されているらしい、でも、その分自分が意識を振り向けているワープロや表計算の作業は遅くなって、なにやらもたついている。

「体が重い」「なんだかしんどい」というのはまさに体がこのような状態に置かれているわけです。

反応点治療では、治療者が訓練を積んだ指先感覚で体表に触れ、問題の在りかをかなりの精度で突き止めることができます。体表に現れた「反応点」に鍼を打ち、お灸を置いて柔らかな刺激を加えてやることで、体が元の状態に戻ろうとする力を引き出しているのです。

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ヘルニアのはなし2 神経はマイクロフォン

 『ヘルニアのはなし1』の続きです。

さっそくですが問題です。
下の画像をご覧下さい。(画質が良くないのでクリックしてご覧下さい)

IMG_0381.JPG


声を出したとき、音を拾うのはどの部分でしょうか?


言うまでもなく、①の部分です。
どんなに声を張り上げたところで、②や③は音を拾ってはくれません。

それでは、次の画像をご覧下さい。腰の辺りの脊髄(背骨)を輪切りにした図です。
赤い斜線の入った部分が神経、背骨の中で丸く固まっているのが脊髄です。
(私の心のこもった手書きなので、絵がマズイのは多めに見て下さい)

IMG_0382.JPG

椎間板というのは、背骨の間にあるクッションのことでした。
椎間板ヘルニアとはこのクッションの中にある「髄核」というものがはみ出し(これをヘルニアという)、神経を圧迫することで痛みが起こるといわれています。

しかし、神経とは上の画像のマイクと同じで、先端の部分からしか情報を拾うことができません。
先端にある、情報を拾う部分を「受容器」といいます。
その他の部分(「軸索」といいます)はマイクのコードのように絶縁されており、外から情報は入ってきません。

つまり、①の部分、すなわち神経の末端が伸びている皮膚や筋肉に痛みの原因があります。
②や③の部分で痛みなどの情報が入力されることはありません。
神経は、情報のやりとりをするために中枢(脳や脊髄)から伸びているので、
情報収集を担当する先端の受容器以外の場所から情報が流れ込んできては意味をなさなくなってしまいます。

マイクも監視カメラも電話の受話器も、情報をキャッチするのはすべて先端ですよね?

絶縁されているコードの部分は非常に強固に神経繊維をくるんでいますので、ちょっとやそっとのことで壊れることはありません。
そんなにもろい代物であれば、ちょっと走っただけでブチブチ切れてしまいます。現実にはそのようなことは起こっていません。

万一、神経がなんらかの障害を負った場合、起こるのは「麻痺」です。
「痛み」ではなく何も感じなくなります。
痛みを訴えている方は、少なくとも神経は正常に働いているというわけです。

それでは痛みを発している原因は何か?
神経の末端が伸びている筋や皮膚以外にありません。


本当にヘルニアが原因であれば鍼灸師の出る幕はないでしょう。
鍼でヘルニアが戻ることはなかなか考えられません。(私に神通力がないかもしれませんが…)
しかし、ヘルニアで腰が痛いという方にも鍼は効いてしまいます。
腰が痛くない人にも結構な割合でヘルニアがあります。

ヘルニアと腰痛は無関係。
「脊柱管狭窄症」、「坐骨神経痛」も同様に、神経の圧迫が原因ではありません。

神経は圧迫されても痛みません。

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プロフィール

HN:
岡本悠馬
性別:
男性
職業:
鍼灸師・中国語翻訳者/医療通訳・講師
自己紹介:
神戸市須磨区妙法寺・南天はり灸治療院の院長・中国語翻訳者です。
2007年~2009年まで在外公館派遣員として中国上海に勤務。現在は翻訳者として活動しています。鍼灸では神経生理学に基づく治療を行います。反応点治療研究会所属。神戸市外国語大学非常勤講師。

手がけたもの:政治、軍事、経済、医薬、ソフトウェア取扱説明書、料理、紀行文、芸術展パンフレット、観光案内、中国語学習教材、古文(唐詩・宋詞など)、現代小説等。

メールアドレス:
okamotoyum★gmail.com(★を@に変えて送信)

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