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牛歩庵―鍼灸師・中国語医療通訳/翻訳者のblog

「鍼灸はなんで効くの!?」「ツボって何?」

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出会い系地下鉄

出勤途中、地下鉄の座席で鍼灸の本を読んでいました。中国で買ってきた参考書を。

ページを眺める視界の片隅で……

一人分スペースの空いた隣に座るおじいさんが、何やらこちらを見ている。

なんだろな、

と思っていると、するするっと隣にやってきて、しきりに私の本をのぞき込んでいる。

「そんなに中国語が珍しいのかな?中国マニアかな?それともこの人鍼灸師なのかな?話しかけてみようかな?」

と思っていると、おじいさんがチョイチョイとつついてきて、中国語で。

「君は中国人なのか」

と尋ねてきました。

「いいえ、日本人ですよ」

と答えて、今は夜間の学校で鍼を勉強していること、大学で中国語をやっていたことなどを話すと、何だか随分と興味を持ってくれたようで、名刺を一枚もらいました。

すでに定年退職しているそうで、その名刺の会社にはもう勤めてはいないそうな。
外国人登録証まで見せてくれて、うちから割と近い所にお住まいのようでした。

しばらく話し、おじいさんは途中の駅で下りていきました。どこへ行くのだろう。

なんだかおもしろくて、私は一人、残された車内でにやにやしていました。


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読経ライフ

学校の期末試験が終わった。

2月の初めからずっと実技試験やらなんやらで、毎日電車乗りながら道歩きながら食事をしながらトイレで屈みながら
公園のジョギングコースをぐるぐると回りながら
「第1中手指節関節の近位陥凹部が云々、腓腹筋外側頭下縁とアキレス腱の間が云々、下腹部前正中線上臍中央の下方四寸が云々」
と、経穴(ツボのこと)の位置を唱えながら生活しておりました。

実技試験の口頭試問というものがあって、こういうのをきちんと唱えないといけなかったのです。
指で抑えて、「ここが何々のツボです!」と言って見せるだけではいかんのです。
母には「あんたお経読んでるんかいな」と言われましたが、その通りお経です。
面倒なことは面倒なのですが、ずっと唱えているうちに、何か脳内麻薬的なものが分泌されるのを感じるからです。

読みたい本が色々とたまっているので、非常にわくわくしております。

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感動を忘れかけたら

解剖学やら生理学やら勉強していて、

「うわあ、すごい!なんでこんな仕組みになってるんやろう!!」

と思うことが減って、いつの間にか

「はいはい、これとこれとこれ覚えたらええんやね。あ、これはテスト出ないんやね。ラッキー」

と思うようになっています。世間ではこれを「寂しい勉強」と呼びます。私が勝手にそう呼んでいます。

無理やりにでも、

「おわああ!何ちゅうことや!スゴイ、スゴイで~人体は!とてつもない仕組みで動いてまんがな~!」

と思ってやろう。心の中で、オーバーリアクションを取ってやろう。

「動いてまんがな~!!」は別にいらないけれど。

 

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神は通貨を超越する

年末から随分いろいろなことがありました。

年末
12月23日~30日、北京・天津へ研修旅行へ
冬の北京は初めて。

出発の少しまえにある人が言った。

「空気が乾いているからそんなに寒く感じないよ」

その言葉を信じていたら、マイナス12度でしっかり寒かった。

天津中医薬大学を見学し(今行っている専門学校は同校と提携を結んでいる)、付属病院や漢方薬製造工場を短時間ながら見学させてもらった。

大学の先生方とお話する機会を得て、今後の道が少し見えた気がした。
でもそれはまだまだ先のことなので、まずは自分が知識と技術をみにつけ、国内で免許を取ることに専念したい。
頭の片隅にでも置いておいて、少しずつ準備しておこう。


初詣は大阪の少彦名神社というところへ。
日本の薬祖神である少彦名命と、古代中国の医薬、農業の神である神農を祭っている。
医療を学び、日本と中国の間であれこれコチョコチョやっている自分にはうってつけの場所だと思った。

ビルに挟まれた小さな場所にあるかわいらしい神社だった。

医薬の神様だけあって、境内に掛けられた絵馬には、

「○○さんの手術が成功しますように」、
「■■さんの病気が完治しますように」

といった切実な願いが込められている。

そんな絵馬がいくつもいくつもぶらさがっている。

幸いにも健康な体で生き、明日はそうでなくなるかもしれない私、それらの人のために力を使わねばならんと思った。

お賽銭は、財布に残っていた人民元を入れておいた。

日本と中国の神なのだから受け取ってくれたはずだ。


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花粉症・鼻炎の治療(実験?)

朝から生姜をすり下ろし、お茶パックに入れてビニール袋に入れる。

そして出勤。
業務の合間、職場の女性上司に美容針。目の疲れ、しわを取るための場所に小さな針を入れて15分ほど置く。これからできるだけ続けてみることになった。

勤務終了後、学校へ。
今日は一時間目がないので、二限まで自主練習。

例によって見よう見まねの「督脈通陽法」で花粉症、鼻炎退治をする。

灸頭針(針を打ってその上にもぐさを巻き付け、燃やす方法、針を通じて心地よい熱が体内に伝わる)を行おうとしたら、もぐさの重みに針が耐えきれないようで、たわむたわむ。

火をつけることもできず、あえなく断念する。あとで先生に聞いた話では、5番から8番くらいの太い針でないと灸頭針は無理らしい。
近頃は太い針をいやがる人が多いので、細い針を打った上から棒灸をかけたり、針の脇に台座灸を据えたりするとよいとのこと。

なので例によって人肌程度に温めておいた生姜パックを首の付け根(大椎)と胸元(中府)に置いて、顔面部の攢竹、四白、上迎香、頬車に置針、お腹の反応点がある場所に五カ所ほど置針、中脘(胸骨下端とへその中点)あたりにゴリゴリしたものがあるので、その辺りにお灸、足三里にもお灸。

たぶんきちんと中医学的弁証のできる人から見れば、随分デタラメな配穴なのだろうと思う。

これだけやるのに1時間15分くらいかかった。
終わった後はもうくたくた。
やはり生姜パックはよく効くようで、授業が終わって帰る時も首回りがぽかぽかすると言ってもらえた。それだけが救いである。

これを一日中やる職業につくのだから、自分の気力を保ち続けられないと大変だわ。

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プロフィール

HN:
岡本悠馬
性別:
男性
職業:
鍼灸師・中国語翻訳者/医療通訳・講師
自己紹介:
神戸市須磨区妙法寺・南天はり灸治療院の院長・中国語翻訳者です。
2007年~2009年まで在外公館派遣員として中国上海に勤務。現在は翻訳者として活動しています。鍼灸では神経生理学に基づく治療を行います。反応点治療研究会所属。神戸市外国語大学非常勤講師。

手がけたもの:政治、軍事、経済、医薬、ソフトウェア取扱説明書、料理、紀行文、芸術展パンフレット、観光案内、中国語学習教材、古文(唐詩・宋詞など)、現代小説等。

メールアドレス:
okamotoyum★gmail.com(★を@に変えて送信)

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