鍼灸の学校も卒業し、国家試験にも無事合格しました。
いわゆるライセンスを取るのは、もうこれで最後なのかもしれません。
免許というのは人間の世界の約束事、終わってみれば「何だったのだろう」という気持ちになります。
月も星も、何も変わらず回り続けている。ただ、少しだけ、美しく見えるようになったような気もする。
昨日、新しい家に引っ越しました。いまは段ボールの荷物ちゃんたちと仲良く同棲しています。
本一冊を取り出すのにずいぶん時間がかかってしまいました。
引っ越しの時にいつも困るのは本の処理です。別に蔵書家ではありませんが、
武器庫としての資料は欠かせません。結局ほとんど持って来てしまいました。
重たい箱を担いで階段を上り下りしている頭には、絶えず「電子書籍だったら…」というささやきが聞こえてきました。
電子書籍業界団体の脳波干渉(サイコジャック)か何かだったのでしょうか。
新しい場所に移ると、いつも夜遅くまで散歩してしまいます。
この街に落ち着き場所を持ちつつも、どこか他人の目、旅人の顔で風景を眺めることのできる、半透明の時期が好きなのです。
少しだけ、環境が変わりましたが、やるべきことは変わりません。
でも、何かをするのは「成功」とか「夢を叶える」ためとはちょっと違うのです。
微笑みながら世の中を眺められる度胸がほしい、という程度の望みでしょうか。
今、努力、が必要だとすれば、そういうモヤモヤをきちんと言語化するための努力です。
書く時間、読む時間を少しだけ増やすつもりです。
[7回]
http://shinq.blog.shinobi.jp/Entry/95/「何だったのだろう」が終わって